
11月2日プログラミング研修会を行いました。上伊那地区の教員の方が参加されました。
2020年 プログラミング教育必修化に伴う現状や必修化の目的・内容についてはまだまだどうして?と思われる教員の方も多くいらっしゃるでしょう。逆に、「もうまったなし!」と危惧される教員の方もいらっしゃると思います。
伊那市では、前向きにICTに関わる設備や機器を整えてきました。昨日行った研修のまとめを少ししたいと思います。
プログラミング的思考の意味をきちんと分ける
私個人としては、なぜプログラミング的思考を取り入れるかは大きく2つあり、それを分けて考えていったほうが良いと思っています。混乱してしまうのはこのためでもあるように思います。
今後の市場成長を考えると鍵を握るのはIT人材が大きいと思われます。子供たちの未来は今ある職業の半数近くはAIやロボットに取って代わるだろうと言われているのです。しかし、IT人材は足りないと言われています。
では、スキルは追いついていくのでしょうか?
たまに耳にするのは、「若い者はなんでもすぐに覚えてパソコンやデジタルデバイスをこなすから、大丈夫」というものです。
本当にそうでしょうか?
小学生の頃には、タイピングがある程度できてワードで写真入りの新聞のようなものが出来る。エクセルで簡単な関数が使える。保存したりドキュメント内のフォルダの管理くらいのことはできていて欲しいですね。
我が家の娘は自分のパソコン(デスクトップ)を机に置きインターネットも制限をかけながらも使わせています。調べ物などは親のパソコンに必ず検索したキーワードなどがわかるようにしてありますし、どのくらいの時間を使用し曜日に合わせて使える時間帯も親が管理しています。まったくインターネットは必要なく本だけが頼りなんて今の時代には合っていないと思っています。事実、ある学校で調べ物をしようと思ってもネットを使わないと図書館ではできないものが増えてきたと先生が話していました。ネットも使いようだと思います。
音楽や図工や国語・算数のようにパソコンも当たり前に身近になり、ある程度はできるようなスキルを子供には与えてあげたいです。
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創造する力
もう一つは、まさに「・・・的思考のこと」
プログラミングをする上で勘違いが多いのは、Scratch(スクラッチ)などのようにブロックを動かすものでも本を見たり、勉強しないとできない人も実は多いのです。
これが混乱する所なのだと思います。「Scratchは簡単にできる」とはいかがなものでしょうか?新しく覚えないといけない項目がモリモリ満載あると思います。ましてそれを教えなくてはいけない教員の方からすれば反感を買うのもわかる気がします。
順次処理・・・並列処理・・・ループ・・・なんて普段使わないような表現がますます反感の元になるでしょう。
しかしプログラミング的思考とは、そういうことではなく目的に達するためにどうしたらよいか?どんな弊害が想像されるのか?など道筋立てて考えいくつもある方法を出し、どの方法が良いかを考える。また失敗も繰り返し起きる中、根気よく努力することが大切である。そんなところがプログラミング的思考の部分になると思います。
実はそのようなことは既にやっていたんですよね。学校で。
なのに、今なぜプログラミング的思考なのでしょうか?
ビスケットやスクラッチをやっているとわかりますが、何度も繰り返し直したり深く落ち着いて考えていかないと出来ないものがほとんどです。そして、すぐに確認することができ明白に答えを返してくれる。だから何度も修正をすることが出来る。やってみるとわかります。やっていくと奥が深い。
学校と塾の違い
学校の先生は評価しなければいけません。プログラミング教室は評価をしません。この違いは大ですね。
プログラミング教室は、本当に個々の興味やスキルに合わせた授業展開ができます。これも大きいです。本当に子供によって同じプログラミングでも興味の違いがあります。学校の授業を補佐する時には、先生には子供の自由にやらせてくださいとお話ししています。間違いもないし、思うようにその子が出来なくても出来るように解答する必要もありません。戸惑ったら、見守って欲しい。忍耐が必要なのはもしかしたら先生なのかもしれませんね。教えるのではなく育てることはこういうことなのではないかな。
本当にゆっくりと導く方法は難しいですがそれは先生でしか出来ない事です。
大切なことは
昨日の話の中で一番「人とロボットの違いについて」何が違うか?と問いました。これがあるから人は人。これがなければもう人間は人間でなくなりますよね。これがあるからこそ人は成長し続ける。とっても忘れちゃいけない大切な事です。
子供は身近にあるものが自分の力でも出来るんだ!と常に感じるようになってほしいと願っています。未来を作るのは誰か遠くの世界の人ではなく自分だと思って生きてほしい。自分とは違う意見もしっかり受け止められる。そして常に試行錯誤努力して生き抜いて欲しいですね。
研修の中のお話はこれまで。